離婚することになって住んでいた家やマンションを売却しようとするとオーバーローンや引越しに伴うデメリットなどさまざまな問題が生じます。そこで売却する前にまず考えたいのが、どちらかがそのまま不動産を所有するという選択肢です。
たとえば元妻が不動産の所有権(単独の名義変更)を持ち、残りの住宅ローンは慰謝料や養育費の代わりととして元夫が支払い続けるということが離婚協議の決定してよくあるパターンです。
この方法のメリットは3つあり、1つは元妻からしてみると養育費という形で確実に財産を確保できるという点です。離婚協議で毎月いくらかの養育費を18歳になるまで支払うという約束がなされますが、数年で支払いが滞ることはよくあるケースです。このようなリスクを避けるためにも離婚時に確実に手に入る不動産としてもらっておき、養育費や慰謝料の取り立ては銀行が代わりにやってもらえるというメリットもあります。
2つ目のメリットは引越しをしなくていいので、子供の転校(元妻が養育権を持った場合)やコミュニティからの分断といったデメリットが無くなることです。不動産を売却するとなると
最後に不動産を売却するにあたって、任意売却や競売といった市場価格よりも低い価格で売らなくても良いというメリットがあります。離婚協議の際に養育費としていくら渡すか決めておき、不動産を売却して養育費として予定いた金額よりも高く売れた場合は元夫もその分を受け取れるように決めておけば元夫側にもメリットがあります。
ただし、夫婦間で不動産を譲渡してしまうと税金がかかるので、離婚後の財産分与としてどちらかに所有権を移転するようにしましょう。
参考URL:国税庁「離婚して土地建物などを渡したとき|譲渡所得」